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2012-03-22 12:45 | カテゴリ:リスクマネジメント
つい先日のことですが、あるラーメン屋で食い逃げというものを目の当たりに見てしまいました。
いや、あまりの手際の良さ(?)に、あっけにとられて、最初はよくわからなかったです。
ラーメンを食べて(まだ途中のような感じだったんですが)、水を入れに(このお店では、セルフで、給水機まで入れに行くようになっています)行って、そのまま「ごちそうさん」といって、外に出て行ったのです。
お店の人も咄嗟に「ありがとうございました」って答えてましたが、その直後、「誰かあのお客さんからお代金いただいた?」と他の店員さんに確認。誰ももらっていないということから、食い逃げだと判明したようです。
その後すぐに追いかけていきましたが、見当たらなかったようでした。

お店は、お客においしいものを提供しようと努力をし、その対価としてお金をいただくものです。客は、その逆で、おいしいものをいただいた(まあ、そうでない場合もありますけど)当然の対価としてお金を支払うわけです。これによって、経済というものが成り立つわけですね。
そういうことから考えても、食い逃げ(ほかに、万引きなんかもそうですが)というのは、許されない行為です。

お店には、食い逃げされるいくつかのポイントがあったと考えられます。
①料金後払いであること。
②店員は、通常、カウンターの中におり、料金の支払いもそこで受け取ること(出入り口には誰もいない)
③水はセルフであるが、給水機は席を離れたところにあること

上記のような状況にあることに加えて、その客への注意が不足していたこと。その時間帯は午後3時前ということもあり、私を含めて客は3~4名ほどしかいなかったのですが(それに対して、店員は3名から4名いたと思います)、夕方からの仕込みで忙しいのでしょうが、客への注意がなかったのではないかと思います。
このような状況の場合は、たとえばある客からの注文を受けた店員は、支払いまで担当するように決めておくなどのルールがあってもよいと思います。
客が多い時間帯には、これは難しいでしょうから、例えば厨房とカウンターを担当者を分け、カウンター担当者はさらに管理可能なレベルで担当すべき席の範囲を決めておくなどのルールが必要でしょう。

また、支払いを終えていない状況で席を離れる状況を作らないようにするのも、店の構造が上記②の場合には必要でしょう。水は、ポットなどに入れてカウンターに常備しておくなど。トイレまでは制限できませんが、トイレに立ったお客さんには、注意を払うようにすれば、よいと思います。少しでも注意を払う機会を少なくすることが管理上、有効だと思います。
給水機を利用しているお店はよく見ますが、たいていは料金前払い制を取っていると思います(券売機とか。まあ、偶然かもしれませんが)。

以前、牛丼屋さんに強盗が多発しましたが、これも店の構造上の脆弱性をついたものでした。
すでにお店を運営されている方も、これからお店を起業しようとする方も、このようなリスクがあるということを踏まえた、『リスクアセスメント(評価)』をぜひ行ってみてください。
これには、お店の構造や、料金システム、従業員の配置、また、お店のある地域的な環境も考慮の対象となります。
でも、本来は、最初に言いましたように、お店もお客もお互いにハッピーになれるのが一番なんですから、お互いが信頼の上で成り立つ社会が一番なんですけどねえ。
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